大瀧先生インタビュー(ピアノ独奏:第56回定期演奏会)


第56回定期演奏会、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番で共演いただく 大瀧拓哉 先生より、インタビューのお返事をいただきましたのでぜひご覧ください。
先生のお人柄が目に浮かぶようなエピソードも織り交ぜられつつ、特に「アマオケと共演するときに大切にしていること」は私たちも同じように大切にすべきことだと感じました。

先生の思いを受け止めて、団員一同、万全の体制で共演に臨んで参ります!


1. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番について

●この曲の魅力、演奏上の難しさ、特にお気に入りのフレーズなどをお聞かせください。

哀愁漂う美しいメロディ、華やかな技巧、スケールの大きいドラマティックな構成…ありとあらゆる魅力がこの曲には詰まっています。ラフマニノフは名ピアニストだったので全体的に超絶技巧が要求されますが、その技巧の凄さを見せつけるのではなく、オペラのアリアのようにピアノを歌わせることが大切で、それが何よりも難しいと思います。お気に入りのフレーズは…名旋律の連続なので、たくさんありすぎて選べません(笑)


●今回の共演を含め、これまでにこの曲を演奏された回数や、印象的な思い出があれば教えてください。

大学生のときに学園祭で学生オーケストラと一緒にこの曲を演奏しました。そのとき以来2回目になります。やはり特に学生にとって憧れの強い曲ですし、また当時オーケストラとの共演はまだ2回目で不慣れながら一生懸命演奏したので、非常に思い出深い曲です。


●指揮者やアマチュアオーケストラと共演する際に、大切にされていることはありますか?

コンチェルトでも室内楽でも同じですが、リハーサル前にしっかり準備をしておき、スコアで曲全体を把握しておくことが大切だと思います。コンチェルトだからと言って常にピアノが主役なわけではないですし、オーケストラ全体の中でどういう役割の場面なのか、バランスやフレージングなどをしっかり把握した上で、指揮者と意見交換しながらリハーサルを進めることが大切だと思います。アマチュアでもプロでも、それは同じことかと思います。


2. 練習や本番に向けた準備について

●本番前に行っているルーティンや、心を落ち着けるための工夫(ゲン担ぎ、お守りなど)があれば教えてください。

バナナとチョコレートを食べて、白湯を飲んで、深呼吸して、軽く体を解すことくらいでしょうか。体を冷やさないことと、頭をクリアにしておくことが大切かなと思います。


3. 大瀧先生ご自身について

●ピアノを始められたきっかけについてお聞かせください。

母親と姉がピアノをやっていたので、その影響です。


●お好きな作曲家や、影響を受けた音楽家はいらっしゃいますか?

好きな作曲家はたくさんいてそのときどきで変わりますが、バッハだけは変わらずいつでも大好きです。

影響を受けた音楽家もたくさんいすぎてなかなか答えられないですが…振り返ってみると学生時代に師事していた先生方の影響はやはり強いなと思います。


●音楽以外での趣味やリフレッシュ方法などがあれば、ぜひご紹介ください。

筋トレ、読書、のんびりお酒を飲みながら料理すること、です。


●ヨーロッパに長くいらっしゃったとお聞きしましたが、音楽活動をするうえで日本とヨーロッパとで違いを感じることはありますか?(コンサートの敷居の高さ、お客様の反応など。)

ヨーロッパはサロンや教会など、気楽にふらっと行けるコンサートがたくさんあり、気張らずに聴けて生活に溶け込んでおり、それは素晴らしい伝統だなと思います。日本ではよりコンサートに特別感がある感じがして、お客様はものすごく集中して雑音も立てずにしっかり音楽を聴いている方が多いと思います。どちらも素晴らしいことだと思います。


八景フィルハーモニー管弦楽団

八景フィルは横浜市で活動しているアマチュアオーケストラです。

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